「シックス・センス」で有名となったハーレイ・ジョエル・オスメントが、翌年2000年に出演した映画が本作「Pay It Forward – ペイ・フォワード」。当然映画としても素晴らしいものだが、この映画の基となる考え方や行動が本当に素晴らしいと感じた。
そもそも「Pay It Forward」とは直訳すると「先に支払う」などの意味となるが、自分が受けた善意を相手に返す代わりに、他の誰かに与えることを意味する。日本では「恩送り」という言葉で表現されている。この映画では、恩を受けたらその恩を他の3人の人に与えよう、そしてその3人もまた、それぞれ3人の人に恩を与えれば、大きく広がっていき世界は変わっていくと。
映画の舞台はラスベガス。ジャンルとしてはヒューマンドラマで、家庭内暴力、アルコール依存症など、アメリカ映画によくある設定ではある。
あらすじや主演キャストなどは他のサイトでも確認出来るので、このコンテンツでは「Pay It Forward – ペイ・フォワード」を英語で見るための英単語リストもまとめてありますので、ぜひご利用ください!
ペイ・フォワードの動画、名言
ペイ・フォワードの名言・名セリフと日本語訳
映画「ペイ・フォワード」を見て、心に残るシーン・セリフは人それぞれあると思いますが、ここでは名言・名セリフと言われる言葉とその日本語訳を紹介します。
”Think of an idea to change our world-and put it into Action.”
「世界を変える方法を考え、それを実行してみよう!」
ケビン・スペイシー演じる社会科のシモネット先生が、中学校1年の生徒たちに課題を出すことでストーリーが動き出します。先生は教室の黒板にこう書きました。
”I guess it’s hard for some people who are used to things the way they are even if they’re bad to change. And they kind of give up”
「日々の暮らしに慣れきった人たちは良くないこともなかなか変えられない。だから諦めてしまう。」
シモネット先生がマッキニーに言っているようで、自分自身に語りかけているような名セリフ。
他にもまだまだ名言・名セリフがありますので、順次更新していきます。
ペイ・フォワードに出てくる英単語
全ての英単語数:約8,421個
英単語の種類:約1,293種類
チェックしておく英単語リスト:104個
この単語リストを先にチェックしておけば、映画「ペイ・フォワード」の英語も自然に聴こえてきますよ!
admirable[ˈædm(ə)rəbl] : 称賛に値する、あっぱれな、立派な、見事な、けっこうな
agey[***] : New-Agey:ニューエイジ的な、ニューエイジ風
altruism[ˈæltruìzm] : 利他主義
articulation[ɑɚtìkjʊléɪʃən] : はっきりした発音、発音(の仕方)、(考えなどの)明確な表現、調音、言語音、(特に)子音、分節、関節接合、関節、(特に
asthma[ˈæzmə] : ぜんそく
atrophy[ˈætrəfi] : (栄養不足などからくる)萎縮(いしゆく)(症)、やせ衰え、機能の退化、(道徳心の)減退
attentive[əténṭɪv] : 注意深い、気配りの行き届いた、謹聴する、(…に)注意して、(…を)謹聴して、(人のことに)気をつかう、親切な、いたわる、丁重な、ていねいな
axis[ˈæksɪs] : 軸、軸線、地軸、(ものの)中心線、(運動・発展などの)主軸、中枢、枢軸、(第二次大戦の)日独伊枢軸国
booze[búːz] : 大酒を飲む
bruises[ˈbruzʌz] : bruiseの三人称単数現在。bruiseの複数形。打撲傷、 打ち身、 傷あと
buck[bˈʌk] : 雄ジカ、(トナカイ・アンテロープ・ウサギなどの)雄、男、元気な若者、黒人の男、バックスキンの製品、ドル、(馬が)急に背を曲げてはね上がること、(両手でひくのこぎりの)木びき台、(体操用の)跳馬
bullshitting[ˈbʊˌlʃɪtɪŋ] : bullshitの現在分詞。たわごと、 でたらめ
bummer[bˈʌmɚ] : いやなこと、失望(させるもの)、(麻薬などの)不快な経験、浮浪者、怠け者
candygram[***] : メッセージ付きのキャンディの箱
caucasian[kɔːkéɪʒən] : コーカサス地方の、コーカサス人の、白色人種の
conga[kάŋgə] : コンガ、コンガの音楽
cosmic[kάzmɪk] : 宇宙の、広大無辺な
crackling[ˈkræklɪŋ] : パチパチと音をたてること、(ローストポークの)かりかりする上皮、(脂肉からラードをとった後の)かす、魅力的な女性たち
crapped[***] : crapの過去形、または過去分詞。くそ
crusty[krˈʌsti] : 皮殻質の、外皮のような、(雪が)表面が硬くなった、凍結雪面の、皮の部分が硬くて厚い、気難しい、怒りっぽい、ぶっきらぼうな
cult[kˈʌlt] : (宗教的な)祭式、祭儀、儀式、(宗教的な)崇拝、信仰、礼賛、崇拝、流行、…熱、礼賛者のグループ
dickhead[ˈdɪˌkhɛd] : バカ。俗語、ろくな
divine[dɪvάɪn] : 神の、神性の、神にささげた、神聖な、宗教的な、神のような、神々(こうごう)しい、非凡な、すばらしい、すてきな
dotty[dάṭi] : 点のある、点のような、点在的な、脳の弱い、うすのろの、気がふれた、(…に)夢中になって、うつつを抜かして
dumpster[dʌ́mpstər] : ダンプスター、大型ごみ容器
effusive[ɪfjúːsɪv] : (感情)あふれるばかりの、感情むき出しの
encyclopedia[ɨnˌsaɪklɵˈpiːdiə] : 百科事典
enigma[ɪnígmə] : (理解しがたい)なぞ、なぞの人、不可解なもの
enviable[énviəbl] : ねたみを抱かせる(ような)、ねたましい、うらやましい
euphemism[júːfəmìzm] : 婉曲(えんきよく)語法、婉曲語句
exigent[éksədʒənt] : 危急の、急迫した、しきりに要求する、しつこい、(…を)しきりに要求して
fag[fˈæg] : (…を)一心にやる、(パブリックスクールで)雑用をする
falsely[ˈfɔlsli] : 誤って、偽って、だまして、不正に、不誠実に
fliers[ˈflaɪɝz] : flierの複数形。空を飛ぶもの
fluffy[flˈʌfi] : けばの、綿毛の、ふわふわした
flunk[flˈʌŋk] : しくじる、失敗する、落とす、落第点をつける、落第させる、成績不良のため退学させる
foster[fˈɔːstɚ] : (実子のように)育てる、養育する、世話する、(…を)育成する、心にいだく
generosity[dʒènərάsəṭi] : 気前のよさ、気前のよい行為、寛大、寛容、雅量、寛大な行為
gooders[ˈgʊdɝz] : do-gooder:空想的な考えの慈善家、口先だけの、偉ぶった
grader[ˈgredɝ] : …(学)年生、等級をつける人、採点者、グレーダー、地ならし機
graffiti[græfíːṭi] : (壁などに書かれた)落書き
gusto[gˈʌstoʊ] : (飲食をする時に感じる)心からのおいしさ、(何かする時の)心からの楽しさ
handyman[ˈhændiˌmæn] : よろず屋、便利屋、雑役夫
hearty[hάɚṭi] : 心からの、親切な、愛情のこもった、元気な、達者な、盛んな、たくさんの、豊富な、食欲の盛んな、(友好的であるように見せようと)すごくはしゃいだ
hellish[‐lɪʃ] : 地獄の(ような)、非道な、ものすごい、まったくひどい、とてもいやなな
hiccups[ˈhɪkʌps] : hiccupの三人称単数現在。hiccupの複数形。しゃっくり(の音)
hindsight[ˈhaɪndsaɪt] : あと知恵、(銃の)後部照尺
hookers[ˈhʊkɝz] : hookerの複数形。かぎで引っかけるもの
hophead[hɔ́phèd] : 麻薬中毒者
hostage[hάstɪdʒ] : 人質(ひとじち)
immense[ɪméns] : 巨大な、広大な、莫大(ばくだい)な、計りしれない、限りない、すてきな、すばらしい
impregnated[ˌɪˈmprɛˌgnetʌd] : impregnateの過去形、または過去分詞。(…に)(…を)しみ込ませる、 飽和させる
inhaler[ˌɪˈnhelɝ] : 吸入器、吸入者
interact[ìntərǽkt] : (…と)相互に作用する、互いに影響し合う
jack[dʒˈæk] : 男、やつ、少年、ジャッキ、船首旗、金(かね)、警官、刑事、ジャック
kidneys[ˈkɪdniz] : kidneyの複数形。腎臓(じんぞう)
lateness[ˈleɪt.nɪs] : 遅刻、遅参
lawsuit[ˈlɔˌsut] : (民事)訴訟(事件)
litigator[ˈlɪtʌˌgetɝ] : 訴訟当事者
manageable[mˈænɪdʒəbl] : 扱いやすい、御しやすい、従順な、処理しやすい
moron[mˈɔːrɑn] : ばか、まぬけ、軽愚者
notify[nóʊṭəfὰɪ] : (正式に)通知する、届け出る、(…を)(正式に)通知する、知らせる、(…を)発表する、公示する
obligated[‐ṭɪd] : 義務があって、ありがたく思って
orifices[ˈɔrʌfʌsʌz] : orificeの複数形。(管・煙突・傷などの)開口部、 穴、 口
overly[ˈovɝli] : 過度に、非常に、大いに
paralyzed[ˈpɛrʌˌlaɪzd] : paralyzeの過去形、または過去分詞。(…を)まひさせる、 しびれさせる
parole[pəróʊl] : 仮釈放、執行猶予、パロール、運用言語、(実際の)発話
participation[pɑɚtìsəpéɪʃən] : 参加、関与
pathetic[pəθéṭɪk] : 哀れを誘う、悲しい、痛ましい、(かわいそうなほど)下手な、無価値な
peloponnesian[ˌpɛlʌpʌˈniʒʌn] : ペロポンネソスの、または、ペロポンネソスに関する
pertinent[pˈɚːtənənt] : 適切な、しっくりとした、(…に)適切で、関係する、関連する、(…に)関係して、関連して
pollution[pəlúːʃən] : 汚染(すること、している状態)、(汚染による)公害、汚染するもの、(精神的)堕落
quantum[kwάnṭəm] : 量、(特に)少量、量子
quizzes[ˈkwɪzɪz] : quizの三人称単数現在。quizの複数形。(ラジオ・テレビの)クイズ
quota[kwóʊṭə] : 分担分、割り当て、(製造・輸出入などの)規定数量、(受け入れる移民・会員・学生などの)定数・定員
realm[rélm] : 領域、範囲、部門、王国、(動物分布区の)界
recycling[riˈsaɪkʌlɪŋ] : 再生利用、リサイクリング、再生利用の
rewind[rìːwάɪnd] : 巻き戻す
shaky[ʃéɪki] : 揺れる、ぐらつく、がたつく、ぶるぶる震える、よろめく、震える、不安定な、危なっかしい、心もとない、当てにならない
shithole[ˈʃɪthoʊl] : 劣悪な場所;粗末な建物
skanky[ˈskæŋ.ki] : 極めて不快な
sleepover[ˈsliˌpovɝ] : 外泊する、ひと晩泊まる
slugger[slˈʌgɚ] : (ボクシング・野球などの)強打者、スラッガー
sober[sóʊbɚ] : しらふの、酒を飲んでいない、ふだん酒を飲まない、穏健な、冷静な、落ち着いた、謹直な、まじめな、地味な、落ち着きのある
splattered[ˈsplætɝd] : splatterの過去形、または過去分詞。バチャバチャはねとばす
squeak[skwíːk] : チューチュー鳴く、キーキー声で話す、(きしって)キーキー音を立てる、きしむ、きしる、キュッキュッ鳴る、(罰を逃れるために)密告する、告げ口する、あやうく成功する
stab[stˈæb] : (とがったもので)刺す、(…を)突く、刺す、突く、(…を)刺す、(…に)刺す、突き刺す、鋭く傷つける
stabbed[stæbd] : stabの過去形、または過去分詞。(とがったもので)刺す
stomachache[ˈstʌməkeɪk] : 胃痛、腹痛
stuffer[ˈstʌfɝ] : 詰め物
supervisor[‐zɚ] : 監督者、管理人、(公立学校教師の)指導主事、(大学の)個人指導教官
syringes[sɝˈɪndʒʌz] : syringeの三人称単数現在。注射器
tardiness[ˈtɑrdinʌs] : 納期遅れ
tattletale[tǽtəltèil] : (子供の)告げ口屋
teachery[***] : 教職
tempting[ˈtɛmptɪŋ] : うっとりさせる、心をそそる
tequilas[***] : tequilaの複数形。テキーラ
thinkers[ˈθɪŋkɝz] : thinkerの複数形。考える人、 思想家、 思索家
tummy[tˈʌmi] : ぽんぽん、おなか
undyingly[***] : 不滅に
utopian[juːtóʊpiən] : ユートピアの、理想郷の、ユートピア的な、空想的な、実現不可能な
vampire[vˈæmpɑɪɚ] : 吸血鬼、(鬼のような)搾取者、他人を食いものにする人、妖婦
variegated[vé(ə)riəgèɪṭɪd] : 雑色の、まだらの、染め分けの、さまざまな種類からなる、多様な
yapping[***] : yapの現在分詞。(…に)キャンキャンほえたてる
ペイ・フォワードの登場人物、キャスト、監督、脚本等
映画はもちろん監督や脚本も重要ですが、なんといっても誰がどの役を演じるのか、それが作品の良し悪しを大きく左右すると言っても過言ではないですよね。映画「ペイ・フォワード」では、登場人物に以下のような俳優が配役され、出演しています。
トレヴァー・マッキニー役 | ハーレイ・ジョエル・オスメント |
ユージーン・シモネット役 | ケヴィン・スペイシー |
アーリーン・マッキニー役 | ヘレン・ハント |
クリス・チャンドラー役 | ジェイ・モーア |
ジェリー役 | ジェームズ・カヴィーゼル |
リッキー・マッキニー役 | ジョン・ボン・ジョヴィ |
グレイス役 | アンジー・ディキンソン |
シドニー・パーカー役 | デヴィッド・ラムゼイ |
トールセン氏役 | ゲイリー・ワーンツ |
ショーン役 | ショーン・パイフロム |
監督、脚本等その他の情報は以下の通りです。
監督 | ミミ・レダー |
脚本 | レスリー・ディクソン |
原作 | キャサリン・ライアン・ハイド(英語版) |
製作 | ピーター・エイブラムス ロバート・L・レヴィ スティーヴン・ルーサー |
製作総指揮 | メアリー・マクラグレン ジョナサン・トレイスマン |
音楽 | トーマス・ニューマン |
撮影 | オリヴァー・ステイプルトン |
編集 | デイビッド・ローゼンブルーム |
配給 | ワーナー・ブラザース |
公開 | 2000年10月20日(日本:2001年2月3日) |
上映時間 | 123分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
製作費 | $40,000,000 |
興行収入 | $55,707,411(日本:16億円) |
ペイ・フォワードの見どころ
この映画の見どころと言われれば、やはりハーレイ・ジョエル・オスメントの待ってあげたくなるような風貌と拙い喋りのようにも感じるのに、力強さを感じる演技だろうか。彼という主人公があっての、このストーリーのようにも感じる。彼の俳優としてのイメージなら本当に実行してくれそうな気がするからだ。
冒頭でも書いているように、この映画は「Pay It Forward」という考え方が素晴らしいのだ。社会科の授業で出題された課題「Think of an idea to change our world(私たちの世界を変えるためのアイディアを考える)」から、ハーレイ演じる主人公トレバーが考えたアイディアだ。そもそも中学1年生がこの課題が出されて、採点もされないのに真剣に考えるだろうか。仮に考えたとしても、温暖化やゴミなどの環境問題や貧富の差など、自分が大人になったらこうしたいとか、こんな発明をしたいなど、将来自分がやる、出来るようになることを想像しがちではないだろうか。今の私ですらそうだ。
でも、このトレバーが考えたアイディアは、自分が恩を受けたら、それを他の3人に与える、という今すぐにでもやれることであり、かつ、自分が行動するのはその時だけだ。でも、その3人が同じように感じ、行動してくれれば次は9人に、その次は27人、81人と3のべき乗で恩を受ける人が増えていくこととなる。自分がその全ての人に与えることは難しいかもしれないが、1つの行動でこんな風に拡まっていったらどうだろうか。中には恩を受けただけで与えない人もきっといるだろう。だからこそ3人なのだろう。
映画として少し残念な点といえば、社会科の授業で課題を出されてから、この「Pay It Forward」というアイディアを思いついた過程が描かれていないことだろうか。主人公の家族や生い立ちなどからその考えに至ったのだろうが、いきなりホームレスを家に招き入れるとはなかなか考えにくい。しかもアル中の両親に対し嫌悪感を抱いているのに、1人目に同様に堕落した人に対し手を差し伸べるだろうか。
どのような経緯にしろ、考えてまず意見を聞くのではなく、即行動しているところがなによりも素晴らしい!
ペイ・フォワードの意味が表現された動画
日本にも「親切は人の為ならず」という言葉がありますが、まさに親切は巡り巡って自分に返ってくるということですね。
曲名:Somewhere Over The Rainbow(虹の彼方に)
アーティスト名:Iz (Israel Kamakawiwo’ole)(イズラエル・カマカヴィヴォオレ)
こんな風に人が人のために何かしてあげられる世の中だったら、どんなに素敵だろうか。曲も含め、なんて素晴らしい繋がりだろう。
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